プレミア切手の買取における価値について
切手買取を考えていると「プレミア切手」という言葉を耳にします。
このプレミア切手とは、【希少性の高い切手】では一切ありません。プレミア切手の定義とは、【切手の額面以上で売れる切手】です。例えば、昔の切手を持っていてそれは現在でも100円の切手として使用する事が可能とします。この切手が例えば101円で売れるのであれば、この切手はプレミア切手と呼ぶことが可能です。
その為「この切手はプレミア切手だよ」と言われても、額面以上の価値があるだけで必ず高い買取価格がつく訳ではありません。
では、プレミア切手として有名な切手を紹介します
このページで説明するプレミア切手の一覧は次の通りです。
オオパンダオオパンダ切手は中国の文化大革命時代に発行されており、入手しづらく希少価値があります。 1963年に発行された1次(特59)、そして1973年に発行された2次(革14)に分かれ、1次と2次を合わせて6種類での完品となります。
水墨画で描かれた愛らしいパンダが図柄となっており、中国切手の中でも屈指の有名切手です。 6種類の完品状態であれば価値は5000円ほどとなり、買取価格も4000円程度は見込めます。 しかもバラ切手でなく複数枚が繋がった状態であれば、買取価格は更に上昇します。
6種が揃っていない場合は価値は少し下がってしまいますが、それでもまとまった買取額を手にすることのできるプレミア切手です。毛主席詩詞1967年の文化革命時代の中国で発行された切手で、第1次、第2次、第3次と3回に分けて14種類が発行されています。
毛沢東は詩人としても有名な革命家で、1枚目は詩詞を書く毛沢東、そして2枚目以降は毛沢東が詠んだ詩詞がそのまま図柄となっています。
毛主席詩詞(文7)切手の価値は14種類が全て揃っていれば30万円にも上り、買取価格もおおよそ20万円程度が見込め、高い価格で取引されている中国切手のひとつとなります。
14種類が全て揃っていることで価値は最大となりますが、揃っていない状態であってもそれなりの価格はつくようです。ペニー・レッドペニー・レッドは1841年にイギリスで発行された世界で三番目の郵便切手です。 世界で二番目とも言われますが、上記の「ペニー・ブラック」が発行された翌日に「2ペンス・ブルー」という切手が発行されていますので、実際は世界で三番目が正しいです。 ペニーレッドのデザインはペニーブラックの黒色で刷っていたのを赤色で刷ったものになります。
ペニー・レッドも数ある外国切手の中でもやはりペニーレッドの買取価格はバラ切手単位でおよそ6000円、価値は約10000円程です。
ペニーブラックと比べると見劣りはしますが、外国切手のバラ切手でこの買取価格は非常に高額な部類に入るプレミア切手ですよ。
見返り美人 | 「見返り美人」は日本の記念切手の中でも最も有名と言って過言ではありません。 見返り美人のサイズは画像からも分かるように縦長のサイズが非常に特徴的です。 そのサイズは縦が67mm、横が30mmと日本で発行された切手の中では最大サイズであり、1948年に発行された当初はそのサイズのインパクトもさることながら、浮世絵を題材とした美しいデザインが非常に人気であり、日本国内のみならず海外でも非常に人気の高い記念切手です。 バラ切手単位でも買取価格は3000円程の価値が見込め、日本切手の中でも高い価格で買い取ってもらえるプレミア切手です。 |
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月に雁 | 「月に雁」は上記の見返り美人と並び、日本で最も有名と言える記念切手の1つです。発行年度は1949年と見返り美人の翌年に発行されており、特徴的であるインパクトのある縦長サイズも見返り美人と同様です。 そして、「月に雁」の特徴として欠かせないのは、歴史の教科書にも登場しており、かの有名な画家「ゴッホ」にも影響を与えたと言われる浮世絵師「歌川広重」の作品を図案としてデザインされた記念切手という点です。 切手としては大きなサイズに描かれた、月を背景に羽を広げる雁の絵は瞬く間に人気の切手となりました。 「月に雁」は切手コレクターからの評価が高く、バラ切手単位で5000円程の買取価格が見込めるプレミア切手です。 |
えび蔵 | 「えび蔵」や「市川蝦蔵」など、サイトや販売店によって表記の仕方は様々ですが、どれも同じえび蔵の切手です。 こちらのえび蔵の記念切手は、現在でも有名な歌舞伎役者「市川海老蔵」が活躍している事からも非常に有名ですね。上記の「見返り美人」や「月に雁」と同様に「切手趣味週間シリーズ」として発行された一枚ですが、そのサイズは現在の形状になっており、また同シリーズが人気を挙げていた事から発行部数は多くなっています。 その為、買取価格はそこまで高くなく、バラ切手単位ならば200円程です。 ですが、シートであれば5000円以上の買取価格が見込めるプレミア切手ですので、大切に保管しておきましょう。 |
ビードロを吹く娘 | 切手趣味週間シリーズのうち5回目に発行された「ビードロを吹く娘」は、略してビードロ切手とも呼ばれることもあるプレミア切手です。 喜多川歌麿が描いた浮世絵が図柄となっています。 バラ切手であれば買取価格は300円程度となってしまいますが、シートであれば3000円程の買取価格となり、まとまった金額を手にすることが出来ます。 シミや汚れがあれば価値は下がってしまいますので、丁寧な保管を心がけたいところです。 日本で発行されたプレミア切手の価値は現在下がりつつありますので、買取を検討しているのであればなるべく早いうちが良いでしょう。 |
赤猿 | 中国切手は希少価値が高い種類は非常に高値で取引されており、投機買いの対象となることもあります。 そのプレミア中国切手の中で最も有名な赤猿(T46)切手の発行は1980年、文化大革命真っ只中の時代です。 当時の中国では切手の収集が禁止されており、外国へ切手を輸出することも不可能でした。その為希少価値が高く、プレミア切手となっています。 赤猿の価値はバラ切手でも14万円ほどとなり、買取価格も10万円以上が見込まれる高額切手です。 単片でなくシート状態であれば、さらに買取価格は跳ね上がります。 中国切手の価値は今がピークですので、赤猿の価値が下がってしまわないうちの買取をオススメしています! |
毛主席の立派な兵士・劉英俊 | 劉英俊は毛沢東に最も忠実に仕えていたとされる、中国人民解放軍に在籍していた戦士です。 毛沢東が収めていた文化大革命時代は切手の収集が政府で禁止されており、この時代の切手は残存数がそれほど多くなく、非常に高い価値を持っています。 毛主席の立派な兵士・劉英俊(紀123)切手の価値は6種類が全て揃った状態であれば25000円程になり、買取価格も状態の良いもので20000円程度になります。 6種類が全て揃っていない状態であっても元々の価値が高いため、快く買い取ってくれる買取店も多いです。 |
毛主席の長寿を祝う語録 | 毛沢東の長寿を祝うは1967年に発行された中国切手で、全11種類が発行されています。1枚目は毛沢東の肖像が描かれており、2枚目以降は毛沢東語録が記録されています。 当時の中国は毛沢東が統治しており、切手の図柄も政治色の強いものが多いのが特徴です。 毛主席の長寿を祝う(文1)切手は11種類が全て揃っていれば20万程度で買取され、状態の良いものであればそれ以上の買取価格が見込めます。 未使用品に比べれば価値が下がってしまいますが、消印がついた切手でも買い取ってもらえる場合もありますので、使用済みであっても一度査定してもらうと良いでしょう。 |
毛主席の長寿をたたえる | 毛主席の長寿をたたえる(文2)は1967年5月に第1次として5種類、そして同年の9月に第2次の3種類と分かれて発行されていた中国切手で、全て合わせて8種類が存在しています。 全て揃った完品状態の価値は約150000円で、買取価格も100000円程度となるお宝切手です。 この時代に発行された中国切手は残っている数が少なく希少価値が高いために特に偽物が多く、中には本物と見比べないと分からないほどに精巧なものも見受けられます。 切手買取においては査定員が真贋を見極めてくれるので安心ですが、オークション等で入手する際には気を付けておきたい切手のひとつです。 |
毛主席像(中国共産党46年) | 毛主席像(文4)は中国共産党の設立から46年を記念して発行された中国切手で、中国共産党を創立した人物のひとりである毛沢東の像が描かれています。 5種類で完品となる切手で、全て揃った状態の価値は6万円を超え、買取価格も5万円程度が見込めます。 5種類の図柄は全て同じで、色調が少しずつ異なるものとなります。 中国切手の相場はピークを過ぎ年々下がる一方で、買取店の中にはピーク時の半値くらいでしか買い取れないお店も出てきています。 毛主席像をはじめ文化革命時代に発行されたプレミア中国切手をお持ちの場合は、少しでも早い買取を検討するのが賢明だといえるかも知れません。 |
毛主席は赤い太陽 | 毛主席は赤い太陽(文6)は1967年に発行されていた中国切手で、全2種類が存在しています。 文化革命時代の政治絵画が元となった図柄で、人民に囲まれる毛沢東の姿を描いたものとされています。 この時代の切手の中では流通量は多い方で、かつ2種類と集めやすいこともあり価値は2種完品で20000円ほど、買取価格も1万円から15000円程度に収まります。 しかし全体で見れば文化革命時代の切手は非常に価値があり高額な部類のため、買取してもらう価値は十二分にあるといえます。 その時々の相場の上下により買取価格が変わりやすいので、複数のお店から相見積もりをとることをおすすめします。 |
ペニー・ブラック | ペニー・ブラックは1840年にイギリスで発行された世界で初めての郵便切手の1つです。 額面が1ペニーであり、刷り色が黒色である事が名前の由来となっており、ヴィクトリア女王の横顔のデザインが特徴的な切手です。 中国を除く外国切手は種類は膨大にありますが、基本的には買取価格が低いものがほとんどです。しかしこのペニーブラックは切手コレクターからの知名度も買取価格もかなり高いプレミア切手です。 ペニーブラックの価値は10万円を超え、買取価格もバラ切手で80万円程度は見込めます。 状態や相場によって買取価格が大きく異なる切手としても有名ですが、間違いなく非常に高い価値があるプレミア切手ですよ。 |
ペンス・ブルー | ペンスブルーはペニーブラックに続き、世界で2番目に発行されたイギリス発の切手です。 ペニーブラックの額面は1ペニーですがペンス・ブルーの額面は2ペンスで、図柄は同様にヴィクトリア女王の肖像が描かれています。 希少価値は有名なペニーブラックよりも僅かに高く、未使用品であれば状態や発行年月によりけりですが、大体10万円を超える価値を持っているプレミア切手です。 使用済みのペンスブルーでもだいたい2~3万円ほどの価値を持っていますし、世界中の切手愛好家より熱い支持のあるプレミア切手ですので相場も安定しており積極的に買取を依頼したい外国切手のひとつとなります。 |